軌跡

輝石のあれこれ

セルフライナーノーツ vol.4

お久しぶりです。2023年度の新プロジェクト・miracliteのユニットオリジナル楽曲について残しておきたいことを書きますね。


【キャンディ・ガールの秘密】
コンセプトは「かわいく、強く!」。
似合う色も性格も、何かと人を分類したがる時代だけど、自分は自分で君は君。他の誰とも同じじゃないんだ!と言い切るような強かな生き方を、キャッチーなメロディとかわいい歌声で肯定する楽曲です。

直球でわかりやすい詞を書いたつもりなのでそんなに解説することはないですが、キーワード的なものだけまとめてみます。
・「カロリーなんて気にしないで」=体型気にして無理なダイエットしないで!
・「ブルーでもイエローでもないの」=ブルベイエベとか気にして色選ばないで、好きな色身につけて!
・「包み紙も隠し味もオリジナる」=包み紙は服装やメイク、隠し味は想いや考え。見た目も中身も自分らしく!
…これくらいですかね。他は言葉通りのことと、サビは語感のキャッチーさ重視なので特に深い意味はないです。かわいいだけ。かわいいも大事。

後述するエクラシカとは違って、寄り添う曲というよりは あたしはこう!キミはどうなの?まあ好きにすればいいけど!みたいな温度感の曲です。でもこれくらい強気で前向きな方がついていきたくなるところもあるよね。

音楽の方は、とにかくキャッチーで耳触りがよくてかわいい曲にしたくて、ほとんどギターとベースとドラムだけのシンプルな構成にしました。ベースラインはレトロに、ギターはリズミカルに、アクセントでトランペットとマリンバを入れてかわいく組み立てました。
つい口ずさみたくなるような、歌っていて楽しい曲になっているといいな!私は歌っていて楽しかったです。


【墜翼ノ夜明曲(ついよくのオーバード)】
他2曲とは違ってこちらはストーリー調の楽曲なので、ストーリーの解説という形を取りたいと思います。

暗い地の底で孤独に暮らす悪魔の元に、ある日天使が堕ちてきました。陽の昇らない永遠のような時間を紛らわせるため、天使は悪魔に過去を語ります。
「天の国という厳格な秩序の中で、自我すら持たず規則通りに生きるのが天使のさだめだ。しかし自分は厳しすぎる規則に疑問を抱き、大天使の命令に反発してしまった…つまり、自我を持ってしまった。罰として翼を焼かれ、地の底へ墜とされたのだ」と。
呆れて笑いながら話しながらも、天使は天の国へと帰る方法を探して歩き続けていました。
共に歩いていた悪魔は、天使のまっすぐさや正義感の強さに惹かれ、やがて恋に落ちます。そしてこんなに美しい心の持ち主を追放する天の国は間違っている、と怒ります。それでも天使は空へ帰ることばかり考えているようでした。
2人旅を続けて月日が経ったある日、突如天使の翼が開き、空に舞い上がることができました。天の国に帰る条件は、懲罰の期間中ずっと諦めずにいることだったのです。
しかし悪魔はそれを許しませんでした。孤独だった自分のもとに舞い降りた清く正しい天使を、天の国へ帰すわけにはいきませんでした。悪魔は天使に刃を向け、翼を切り落としてしまいます。永遠の闇に包まれた地の底に、一縷の光を閉じ込めるために_

ストーリーはこんな感じです。
サリエルのダークな世界観を表現するためには、普通に詞を書くより物語調にした方がらしいかなと思って書きました。脳の普段使わない部分を使った感じがします。
楽曲は悪魔目線で、MVでも悪魔の方がサリエルのメンバーに近い姿で描かれているんですが、サリエルのユニットコンセプトは堕天使の方なんですよね。だからなんだという話ですけど。

音楽的には一番自分の好みというか、三拍子と四拍子を行き来したり意図的な不協和音があったり、自分の感性で「カッコいい音楽」を作ったなという感覚です。ピアノとオルガンの荘厳な雰囲気とかもね。
ラスサビ後の天使が羽ばたくシーンで音が明るくなって視界が開ける感じとかも大好きです。


Jewelry Color】
コンセプトは「原石は磨かなくちゃ輝けない」。
自分に自信がない人や、他人と比べてばかりでコンプレックスを抱えている人こそ、自分らしさを大切に生きてほしい。そんなメッセージが籠もった優しい楽曲です。
「自分らしく」という大枠のコンセプトはキャンディ・ガールと同じなのですが、こちらは自信を持つためには素敵に着飾ろう!私たちが服選んであげる!みたいなアプローチの仕方をしています。エクラシカらしいですよね。誰に何言われても自分の好きなように生きられる強い人ばかりではないから、まずは自分が自分を好きになれるように努力してみよう。目指すものがわからなくなったら、私たちが手を引くよ。と、寄り添いながら背中を押してくれるイメージです。

あとこの曲の要素として大きいのはさくら&水輝のガーリーなパートと智理&羽憂のマニッシュなパートに分かれていること。詞だけじゃなくハーモニーの綺麗さも楽しんでもらえたらと思います!

この曲は音数が少なくて、シンセサイザーのすっきりとしたコード進行だけでほぼ構成されています。その分メロディーのハモりや被せパートが多いので、歌をしっかり聴いてほしいなと思います!と言いつつ、コード進行も気持ちいいですが。
サビのメロディーは"良く"ないと許せないので毎回こだわるのですが、メロディアスな楽曲ではないので加減が難しく…最終的にちゃんと良いサビになって良かったです。サビ前の抜きも好き。
聴きながら歩いているとなんだかちょっと強くなった気持ちになれる…そんな曲になってほしいですね。

 

今回はここまで。長くなりましたが読んでいただきありがとうございました!また2024年度もそれぞれ新曲を書く予定ですのでお楽しみに♪

 

セルフライナーノーツ vol.3

めちゃめちゃお待たせしました…。今回はまどかを除くPersonaメンバーのソロ楽曲についてお話しようと思います。
ユニットオリジナルなど諸々も出てますが、それはまた次回に…

・At Daybreak
タイトル訳は「夜明けに」。
ライブが終わったステージに1人残って、空になった客席を見渡しながら余韻に浸る。そんな実穂を思い浮かべて書いた曲です。私としてはすごく実穂らしい楽曲なのですが、実穂はどちらかと言えば童顔ですし、飾らない雰囲気やツインテールから幼い・可愛らしいイメージも強かったりするのかな?そう感じていた方からすると意外だったかもしれませんね。
曲が始まってからサビまではずっと1つのコードが鳴り続けます。普通こういうのってアリなのかな…。ギターを扱わないので分かりませんが、私はカッコいいと思ってやりました。

歌い出しは静かで、サビの終わりにかけてどんどん盛り上がっていく構成の曲なので、その落差で苦戦させてしまったようでした。それでも最後まで真剣に曲と向き合って、何度も何度も歌い込んでくれるその姿を見て、やっぱり"辺実穂"だな、と感じました。最高の歌をありがとう!


・friend or ?
「好きになっちゃった、ごめんね」というフレーズとタイトルが先に浮かんで、そこから詰めて作った曲です。知重莉にはかわいいラブソングを歌ってほしくて、でもあまり元気で明るいイメージにはしたくなかったので切ない雰囲気に落ち着きました。サビのメロディが特に好きな楽曲です。
この曲は珍しく三拍子ですね。実は奇数拍子が大好きなのですが、だからこそ安売りしたくなくて封じがちです。ここぞ、という感じでした。裏でちょこちょこ鳴っているクラリネットが可愛くてお気に入りです。

奇しくも知重莉の卒業曲になってしまいましたね。胸を張って彼女の最高傑作だと言えますが、もっと最高傑作を更新していって欲しかった思いもあります。
優しくて切ない楽曲の世界観と知重莉の歌声がとても良く合っていて、ふとした時に聴きたくなる作品だなぁと思います。


・といきとりっく
珍しく歌詞から書いた曲です。と言っても、ラップ調というかセリフメインの楽曲なのでそうする他ありませんでしたが…。歌詞を先に書くのは初めてだったので、詩からどうやって曲を作っていけばいいのかわからずかなり試行錯誤しました。結果、書いた歌詞を一旦無視して曲を作り、詞をはめながら調整する形だったと思います。これで合っているのか。(このあたりは当時の文章です。最近は割と歌詞から書くことも多くなりました)
ちなみに、音の運びはピノキオピー氏を少し参考にしています。不思議でかわいくて、ちょっぴり不安定な進行ですね。スチールドラムのぽよぽよした音とファミコンのピピピ音がいい味出してます。

最初に音源をいただいたとき、わりと元気でかわいく歌ってくれていたのですが、都生の不器用さがほしかったのであえてテンションを下げて、棒読み気味でリテイクをお願いしました。とはいえ、「…えっ?」「忘れたい!」などなど、元気なテイクも一部採用しています。ポーカーフェイスの裏ではきっと、このくらい感情が動いていると思うんですよ!


・夜の随に
舞踏会に現れる王子様のような、エレガントでマニッシュなサウンドを目指しました。たしかバイト帰りの道すがら、前奏・サビのメロディーがふと頭に浮かんで、忘れぬようにと音声を録音した覚えがあります(不審者)。こういう"降りてきた音"を記憶だけで再現するのはまず不可能なので、その瞬間に記録するのがかなり大事。
アコーディオンやパイプオルガンの音色が大好きなので、この曲ではふんだんに使えて満足です。

智理の声とオルガンメインのインストとの相性がとにかく良い!高くなる部分の張り方も堂々としていてカッコよく、イメージにピッタリでした。複数人の曲では智理のハスキーな声はどちらかというと隠れて、全体の音の厚みを出す側に回るのですが、ソロだとより繊細な部分も味わえて良いですよね。


・DON'T LOOK BACK!!!
「振り返るな!!!(大声)」
小鈴はもうがっつりロックサウンドにしようと決めてました。といっても私はロックバンドを聴かないので、どうやって作るものかと悩みましたね。とにかくエモいコード進行と強めのギター、ベースもいつも使うピックベースではなくスラップベースでカッコよく仕上げました。サビ終わりから楽器が盛り上がるので、2番がカッコ良くなりそう。フルで聴きたい曲ですね。

もう、めっちゃ小鈴!カッコよく力強く、でも幼さやあどけなさも残る声で歌ってくれました。サビの音程が上下しまくる部分、この通りキレイに歌うのは難しい上にあまりカッコよくない…と思っていたんですが、適度に崩しつつロックに歌ってもらえてすごく良かったです!聴き応えバツグンの一曲になりました。


・薄紅の心
Personaソロで最初に発表されました。ちらっと話しましたが過去のオリジナル曲のメロディを流用したアレンジ曲になってます。宛のなくなった曲をこういう形で表に出すことができて良かったです。とはいえ、雰囲気はガラリと変更したので、しっかり春日奈の曲として昇華できたかなと思います。
春日奈らしい和ロックに、ゆるい春日奈とはギャップのあるシリアスな歌詞をあててみました。(人の命を感じさせるような…) 加えて、年長らしい色気なんかも感じてもらえたらなぁと思いますね。

まずごめんなさい。本当に歌いづらい曲です、これ…。ブレスできる場所がない。それを歌い上げてもらっただけでも脱帽なんですけど、"悲恋歌を歌う春日奈としての演技"も感じられて、最高でした。春日奈自身が悲しい恋をしたことは…おそらくないでしょうが、彼女は演技派なので、悲しさや切なさの表現も得意なんじゃないかなと!


ここまで読んでいただいてありがとうございました!お待たせした上に読みづらい文章でごめんなさい…。
前回お話しした四季めぐる物語を除くユニット曲などはまたの機会に!

四季めぐる物語 解説とあとがき

プロジェクト・キセキ初の連作オリジナル楽曲シリーズ「四季めぐる物語」が完結したので、それぞれの歌詞も載せつつストーリーの解説をしたいと思います。


👟一話・夏「FEEL TOO HOT!」
⚓歌唱…琥珀、水輝(KIRA)
ー ー ー ー 歌詞 ー ー ー ー
向日葵カラーの水着 ちょっと大胆!?
気にしない 誰より目立たなきゃ
だって思い知らせるの
かわいくってオトナっぽい 私の本気
キラキラの太陽も 青い空、海ですらも
みんな恋しちゃう 私にね!それなのに…
キミだけがオトせないから
告っちゃえば? 夏だもん!
告っちゃうよ! 思い切って ねぇ、逃さない
Feel! 地球で一番熱い視線を求めてる
もう止まれないの この恋受け止めて!
キミの肩が触れる距離で 花火が見たいなぁ
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
恋する女の子視点で物語はスタート。
「キミだけがオトせない」ので、夏までに精いっぱい自分磨きをして自信たっぷりになった女の子は、ついに本命の男の子に告白します。
タイトルはFEEL TOO HOT!(暑すぎる!)
元気でよろしい。

🥀二話・秋「untitled lyrics」
🍫歌唱…菫子、八枝(Violet Star)
ー ー ー ー 歌詞 ー ー ー ー
僕の言葉に戸惑って口をつぐむ君の
潤む目に映る花火はきれいだった
ひとりのために流す涙じゃなくて
世界中を虜にする笑顔が見たいよ
誰かのものにならないで
すべてが君のものになるから
君が歌うラブソングに
宛名なんてない方がいい
ー ー ー ー ー ー ー ー ー
男の子視点に切り替わります。
自分磨きをして素敵になった彼女に自分なんかは相応しくないと、自信の無さから告白を断ってしまいます。
代わりに、その努力を無駄にしないためにアイドルになることを提案します。
これは彼のワガママなところで、自分のものにはできないけれど他の誰かのものにもなってほしくないんですよね。ある意味両想いだったという…。
タイトルはuntitled lyrics(題名のない詩)
歌を歌うのは君の方なので、僕の詩には題名なんかありません。っていう卑屈なタイトルです。

📗三話・冬「GIN-SEKAI」
🐲歌唱…千白、ルナ(FROST CRYSTAL)
ー ー ー ー 歌詞 ー ー ー ー
ほつれた気持ちは 逃げる場所探して
冷えた空気に溶けようとした
キミだけだなんて それはね、言い訳で
弱い自分を誤魔化そうとしてた
ねえ、あの日 キミの言葉で
傷ついただけじゃない 前を向けた
イルミネーション花火みたい
思い出してしまうけど きらめく光たちは…
溢れ出した ステージから誰か宛のラブソング
キミもどこかで聴いてくれるのでしょう
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
冬でまた女の子視点に戻ります。
「弱い自分を誤魔化そうとしてた」彼女は、彼の言葉で本当は自信なんてまだ持てていなかったことに気づきます。そして、本当に自分を好きになれるように、アイドルを目指すことを決意します。
冬の街のイルミネーションの光で、彼と見た花火を連想して落ち込みますが、無理矢理ステージやコンサートライトの光を想像することで前を向こうとしているシーンです。
タイトルのGIN-SEKAIはそのまま銀世界です。
恋を忘れて、新たな一歩を踏み出す前の、一度全てが真っ白になったゼロの状態。


🍒四話・春「departure from script」
🌸歌唱…さくら、みこと(misty*misty)
ー ー ー ー 歌詞 ー ー ー ー
やわらかな日差しを 鬱陶しそうに避けて
宛もなく歩くあなたに出会った
決意の瞳と唇からこぼれる
するどくて壊れそうなガラスみたいな声で
「歌いたい」って、あなたは言った
そこに立つ意味は きっと切ない物語
大丈夫だよ すべて忘れさせてあげる
花火の音も 聴こえない場所へ行けるから
ふたりなら あなたが笑えるなら…
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
三者・プロデューサー視点の歌詞です。
アイドルを目指すことにした女の子と、アイドル事務所のプロデューサーが出会います。
プロデューサーは、彼女の真剣さと余裕の無さから、忘れたい過去があってアイドルになろうとしているのだと悟ります。それでも「あなたが笑えるなら」と、彼女自身を笑顔にすることを第一の目標にして、プロデュースすることを決めます。
タイトルはdeparture from script(台本との決別)
筋書き通りトントン拍子の恋じゃなく、彼の突拍子もない提案に敢えて乗って新しい世界に踏み出す。そんなイメージです。

・全体の話
すべてアコースティックギターをメインに構成されているので統一感はありつつ、楽曲のテイストはそれぞれ全く違う風にできたかなと思います。
四季めぐる物語のテーマは「失恋」ではなくて、「“ひとりの女の子”が“アイドル”になるまで」なんです(失恋はあくまできっかけに過ぎないという)。イラストで見ると、夏→秋→冬で歌唱アイドルと主人公の女の子の距離が近くなって春で構図が逆転しますが、これは女の子がアイドルになる過程を表しています。だから春の絵は彼女は奥側(夏や秋で歌唱アイドルが立っていた場所)にいるんですね。冬の千白とルナが口を隠しているのも、彼女が歌う側になろうとしているのを邪魔しないためです。
連作は彼女のデビューが決まるところで終わってしまいますが、彼女が本当に自分に自信を持てるようになったとき、アイドルとして輝く彼女を彼が目にしたとき…どんな物語が続くでしょう?この先はぜひ、みなさんでご想像いただければと思います。

長期に渡る連作となりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

セルフライナーノーツ vol.2

今回は公開されているユニット曲について記そうと思います。

・雪と花束[NEIGE]
好きなんですよね、ハモりがパートとして独立してる曲。今夜...と同じく、水輝役はハモれると信じていたので好きなように作りました。古めのボカロ曲感。ルカ&メイコとかでありそう。
この曲についてはボイスドラマで水輝たちが話してくれたのですが、アイドルという「高嶺の花」に憧れる平凡な男の子の歌です。何も考えずに詞を書くと、女の子目線というか、歌っている子目線になってしまうんですね。だからこそ、男の子目線で書いてみようと思いました。ただ総選挙の時に「ロック」って書いたと思うんですけどこれ、ロックなのか?

初めてnanaで収録した輝石オリジナルじゃないですか?これ。初めてなのに音量バランスとか上手すぎませんか?今気づいて今びっくりしてます。
ボカロっぽいって話の通りで、デモの時点で割と完成してる感があったんですけど、やっぱりアイドルが歌うと違いますね…。MonochLoverもそうでしたが自分の曲を自分のキャラが歌っていることへの感動も強かったし、すごく思い入れのある曲です。


・イエロゥ[marigold]
この中だと一番苦戦しましたね。marigoldの可愛さって複雑なんですよ。なんせmarigoldはホット🔥のユニットなので。低音が薄いなぁとは思うのですが、入れすぎるとmarigoldじゃなくなるし、難しかったです。サビのメロディは気に入ってるんですけど、高くて歌いづらいだろうなと思いました(反省)。
marigoldのイメージカラーはオレンジなんですけど、オレンジっていう曲多いじゃないですか。それにイエローの方が軽いイメージがあるし(色的にも響き的にも)。ちょっと琥珀寄りの題名になってしまいましたね。

琥珀がかわいい。かわいらしいセリフをかわいらしいさくらが言うよりもギャップがあるし、琥珀役の表現力にも信頼を置いていたのでセリフは全て琥珀に回しました。今となっては逆バージョンも聴いてみたいですけどね。


・純情チョコレェト[キャンディ・レトロ]
NEIGE以外の5人を2つに分けてユニット曲を作ろうと思ったときに、どう分けるかで結構悩みました。ビタパとかわいい組(?)に分けても良いな~とか。結局、王道かわいい曲を作れる自信が無かったので(このあとFru!tsで王道かわいい曲を作ることになるとはね…)一番曲のイメージが浮かぶ組み合わせにしました。
レトロな曲は初挑戦だったのでリリホワを参考にしつつ東方的感性でメロディを組み立て…みたいな感じで色々取り入れて探り探り作りました。その分時間はかかっていますが、すごく好きな曲調なので苦ではなかったですね。

私は割と歌いやすかったですが、どうでしたかね。曲調はレトロでノリが良い反面、そんなに明るい音でもないので方向性で迷わせてしまったかもしれませんが、菫子はしっかりかわいらしくて、翠は力強くて、それぞれがそれぞれらしく歌ってくれてすごく良かったなと思います!それでいて調和がとれているし。素直に好きですね。


・アンロック・ロックガール[Rockin Pansy]
Unlock Rock Girl …解き放て、イケてる女の子!です。
年少組とは思えないゴリゴリのロックですけど、精神的に発展途上の中学生である2人だからこそ歌える曲なのかなとも思います。サビで明るくなる展開も気に入ってます。
「"アンロ"ック解き放て!その ふ"アンロ"んり的思考」、「ア"ンノウ"ン 未知の未来も ほ"ンノウ"でロック・オン」韻を踏んでるとまでは言いませんけど歌っていて口触りが良いような、ノリやすい言葉のリズム感のようなものを意識して組み立ててます。深い意味のある歌詞よりも、意味はなくとも口に馴染む歌詞の方が印象に残りますしね。ロックってそういうものだと思ってます。勝手に。

デモ音源の方は小鈴パートのHeyHey言ってるところにも音程がついていて、私が無視して叫んでくださいって言ったのでああなったのですが、やっぱりすごく印象変わりましたね。小鈴も菫子も幼さを残したままカッコよく歌ってくれて。ロックガールだなと思いました!この曲はライブ映えするだろうなぁ。


・星色[Baby Blue Eyes]
これもな~~~苦戦しましたね。メロディが迷走しすぎて本当にこれ完成するのか?と。私の中では初めからBBEのイメージは星空で(ユニット名は花なのに)、何度書き直しても星の曲にしたいな~っていうのはずっと変わりませんでした。印象が全く違う2人なので、クールフェミニンどっちかに寄せるか、間を取るか、2人とも挑戦したことのないテイストにするのか迷いましたが、最終的に「清楚」に落ち着きました。どちらかと言えばさくら寄りなのかな。
失恋っぽい歌詞に見えなくもないんですけど、実は恋愛ソングのつもりで書いてないんですよね。解釈はお任せしたいところですが、MVがあったら水輝とさくらの友情物語みたいな映像になってたらそれっぽいと思います。百合厨(私)が沸きます。

収録が最近だったのでDMすら残っていて超覚えてるんですけど、待たされましたね。でも、2人ともリテイクの必要がないクオリティで出してくれたので流石だなと思いました。ジャケット風イラストはだいたい音源が完成してから描くのですが、今回はすごく"情景が浮かぶ"音源に仕上がっていて描きやすかったな~と思います。
忙しい年末に〆切り設定するのもうやめよう。


・fresh sweet[Fru!ts]
今日投稿の新鮮な曲ですねこれは freshだけに。
純チョコの時に書いたように、王道かわいい曲っていうのは自信がなくて、西沢さんPの曲をめちゃくちゃ聴きました。コード進行だけ聴いたら西沢さんPの曲歌えるんじゃないかな。
歌詞はとにかくピュアでかわいくなるように、明るい片想いソングにしました。実穂「見惚(ミホ)れてた~」知重莉「チェリーみたいに~」という感じで第一声が自分の名前になっているのがかわいいですよね。

収録手こずってたなァ~という印象がとりあえず強いです。BBEの方は録るのが遅れてましたけどこっちは録っても録ってもダメ!みたいな… 私がリテイク出してはいないんですけど、私のところに届くまでに色々苦労してました。延ばして延ばして、最終的になんとか間に合いましたね。お疲れさまでした。
今作の2人からはとても成長が感じられて、Personaも年季が入ってきたなと感慨深いです。



次は年末か来年、Personaソロの公開が終わってからの更新になります。それではまた!

セルフライナーノーツ vol.1

気が向いたので、以前某Kさんから勧められたライナーノーツなるものを記してみようと思います。要するに輝石のオリジナル楽曲に関するアレコレですね。
今回はとりあえずpalette knifeのソロ曲の話を。



・なないろパレット
まず題名が浮かんで、そこからできていった曲です。といっても意外と珍しくはないパターンで、Lonely=Jadeとか純情チョコレェトとかもそうです。逆に、曲が完成してしまってからタイトルを決める場合は毎回長考するので、先に思いついてしまった方が有難いですね。
緋美はP.K.のリーダーになって、今が一番幸せな子です(まあみんなそうなんだけど特に)。誰のソロよりも幸せな曲にしたかったので、ふとした時に切ない和音になっちゃったりしないように気を遣いました。
余談ですが、書き始めたけど全く気に入らないのでお蔵入りになったP.K.イメージ曲「にじいろマジック」の語感が若干残ってます。

歌った感想ですが、高い。なんで自分で歌うの分かっててこうなってしまったんでしょうね。


・A little
これね、まだ完成してない気がするんですよ。いやもちろん公開されてる部分は完成してるんですけど、2番や大サビでひっくり返る曲だと思うんですよね。言わずもがなアイドルになる前のスレた琥珀の曲なのでま~後ろ向きな歌詞してますけど、最後には前を向いて欲しいじゃないですか。悲しいまま終わる曲好きじゃないので。
「小さな花だけが味方だった」琥珀に、新しく味方ができるみたいな。「少しだけ(A little)」前向きになれたよってニュアンスの曲にならないかな(お前がしろ)。

収録音源が届いたとき、琥珀のカッコよさを全面に出してくれていて感謝しかなかったですね。デモ音源の状態ではわりと落ち着いた印象の曲だったのでダウナー系で来るかなとも思ったんですが、バリバリ叫んでましたね(小並)。それが琥珀らしくてめちゃくちゃ好きです。


・Lonely=Jade
和風ロックに横文字のタイトルつけたらカッコ良くね?と思って作りました。Jadeは翡翠、翠のことですね。翠は別に孤独ではありませんが、誰かを好きになったとき、奥手すぎて勝手に孤独に苛まれてしまうタイプだと思います。でも、好きになる相手も同じようなヒトで…たぶん両片想いなんでしょうね、この曲。
あと、「あたしだってそうだよ」で転調するんですが、転調後歌詞が突然ラブソングになりますよね。ガッツリ意図してそうしたわけじゃないんですけど、漠然と二面性のある曲にしたい思いがありました。その結果です。

いや~本当に伸びやかですね……。おおらかだけど無駄がなくて、芯が強いけど女の子らしくて。翠のキャストに彼女を選んでよかった。なんて改めて思うくらいばっちりでした。でも彼女慎重派なので、色々確認されたような記憶があるような気がします。そんなところも素敵。


・今夜...
精一杯オシャレしました。シンセバスドラムって言うのかな、ドゥンドゥン鳴るやつ。オシャレですよね。
"雲が月を隠したのは 春の夜に似合う風流とかじゃなくて「月が綺麗だ」と言いかけたずるいアナタを見抜いた 神様の仕業"
洒落たことを歌わせました。16歳が歌う曲なのかは疑問ですがオシャレなので良いでしょう。
水輝のソロは作りたいイメージが固まっていたし途中でブレもしなかったので作りやすかったです。歌うだけじゃなくて、踊っても映えそうな曲。

変なハモりを入れちゃう癖があるのですが(変にしたいわけではなく"良いハモ"を求めるとそうなってしまう)、不要な部分は削りつつ正確に入れてくれて大変満足でした。当時まだそこまで全員と打ち解けていなかった中、彼女は付き合いの長さもあって人間的にもクオリティ的にも信頼してました。収録音源を聴いたときも安心に近い感覚でしたね。
あ、もちろん今は全員信頼してますよ!!


・MonochLover
Monochrome(モノクロ)+Lover(恋人)です。そういえばモノクロって言葉、英語圏ではカメラとかの専門用語で常用はされてないらしいですね。
困った、この曲だけ作った記憶が古くてあまり覚えていない… たぶん「ねぇ、ちょっとちょっと 気づいて!」っていうフレーズが最初に浮かんだと思います、歌詞とメロディと同時に。
この曲が一番自由に作れたんじゃないかなと思います。だって他に輝石のオリジナル曲って無かったから。メロディが似てるとか歌詞が被ってるとかそういう余計なことは考えなくて良かったはずなんですよね。そんなに時間がかかった記憶もないです。

当たり前かもしれませんが、初代菫子の声で歌われることを前提に作った曲なので、自分にとってギャップが無いのはうごメモバージョンです。音と声がベストマッチというか。でもnanaバージョンも良いんですよね~。声の系統はかなり違うんですけど、どちらも間違いなく菫子なんですよ。
もし2曲目を作ることがあったら、二代目菫子がもっともっと生きるキュート全開な曲にしたいですね。


・さくら咲く日に
コードもすごくオーソドックスなので、"ありそう"な曲だなぁと思います。さくらにはそういうリアルな曲を歌ってほしかったんですよね。彼女はP.K.では一番リアルなキャラクターだと思っているので。
歌詞も優しくて前向きで、当たり障りのない感じになってます。コードも歌詞もあんまり迷いはなかったですね。メロディはちょっと難しかったですけど…。ありがちでも良いんだけど、本当にあってしまっては困るじゃないですか!そういうこと。

まず、高低差凄くてごめんなさい。と思いました。でも完璧でしたね!彼女、ふわふわかわいい女の子役が得意ですが、さくらの時は少しオトナっぽくしてくれるのが本当に好きです。ちゃんとお姉さんしてる。


・夢の足跡
広いホールのステージに、グランドピアノと千白だけがいるイメージで書きました(ピアノ以外の音も結構鳴ってますけどね)。もしMVがあったらそんな情景だと思います。透明で美しい哀しさを感じさせる曲…になっているといいな。
「このままじゃ身体すらも消えてしまう」ということは心は既に消えてしまっているんですかね。歌詞を書いていた自分のことがよく分からないです。「虚無(ニヒル)な願い」も分かりません。願っている時点でニヒルじゃないような気がします。てな具合で一番思わせ振りな歌詞なわりに深い意味がなかったりしますね。内容の無さを語ってしまった。いいんです、意味は無くとも雰囲気が良ければ良い音楽たりえますから。

千白の最高傑作かなと思っています。声と曲の相性が抜群でしたね。リズムが結構デモからアレンジされているので、いつかデモ音源を公開することがあれば違和感を覚えるかもしれません。盛り上げようとするといつも高くなっちゃうので、今は一通りメロディができてからキーを調節することもあるんですが、当時はそういうことをしませんでしたね。アホなのかな。



今回はここまで!好評だったらまたP.K.のユニット曲についても書こうと思います。最近Personaのソロを書いたばかりなのでそっちの方が寧ろ語りたいのだけど、公開するのに1年かかりますからね。今のうちにネタは書き留めておくことにします。
長々と乱文で失礼いたしました。またそのうち。